危険物乙4の難易度は?合格率と勉強時間から徹底解説

危険物乙4(危険物取扱者乙種第4類)の資格取得を目指しているけれど、「難易度はどのくらいなのか」「自分でも合格できるのか」と不安を感じていませんか。
この記事では、危険物乙4の合格率データ、必要な勉強時間、他の資格との比較を通じて、試験の難易度を客観的に解説します。また、難易度を感じる要因と効果的な対策方法もお伝えしますので、合格への道筋が明確になります。
危険物乙4の合格率は30〜40%|他の乙種より難しい理由
危険物乙4の難易度を知るうえで、最も参考になるのが合格率です。数字で見ると、この資格の特徴がよく分かります。
最新の合格率データと推移
危険物乙4の合格率は、例年30〜40%程度で推移しています。消防試験研究センターの公表データによると、受験者の約3人に1人が合格する計算です。
この数字だけを見ると「意外と難しい」と感じるかもしれません。国家資格の中では中程度の難易度ですが、油断すると不合格になる可能性は十分にあります。
他の乙種(乙1〜乙6)との合格率比較
危険物取扱者には乙1〜乙6まで6つの類がありますが、実は乙4だけが合格率が低いのです。他の乙種(乙1、乙2、乙3、乙5、乙6)の合格率は60〜70%程度。つまり、乙4は他の乙種の約半分しか合格できていません。
この差が生まれる理由は、受験者数の多さと試験範囲の広さにあります。
なぜ乙4だけ合格率が低いのか
乙4の合格率が低い理由は、主に以下の3つです。
1つ目は、受験者層の幅広さ。乙4は製造業・物流業・ガソリンスタンドなど幅広い業種で必要とされるため、化学知識がほとんどない方も多数受験します。一方、他の乙種は専門性が高く、ある程度の知識を持った方が受験する傾向にあります。
2つ目は、試験範囲の広さ。第4類危険物は品名が7つあり、それぞれの性質・消火方法を覚える必要があります。他の類は品名が少ないため、覚える量が乙4より少なくて済みます。
3つ目は、受験者のモチベーション。会社から「とりあえず受けておけ」と言われて受験する方も一定数おり、十分な準備ができていないケースが見られます。
試験科目別の難易度|法令・物理化学・性質消火が合否を分ける
危険物乙4の試験は、3つの科目に分かれています。それぞれの難易度と特徴を理解しておくと、効率的な学習計画が立てられます。
法令:暗記が中心だが範囲が広い
法令科目は、消防法や政令・規則などのルールを問う科目です。出題数は15問で、9問以上の正解で合格となります。
この科目の特徴は、ほぼ100%暗記で対応できる点。複雑な計算問題は出ませんので、数学が苦手な方でも比較的得点しやすい科目です。
ただし、覚える内容は多岐にわたります。製造所等の区分、指定数量、消火設備、定期点検など、細かい数字や規定を正確に覚える必要があります。問題演習を繰り返して、出題パターンに慣れることが重要です。
物理化学:計算問題が苦手な人には難関
物理化学は、燃焼の仕組みや物質の性質を問う科目です。出題数は10問で、6問以上の正解が必要です。
この科目が難しいと感じる最大の理由は、計算問題が含まれる点。熱量計算、モル計算などが出題されます。文系の方や数学から長く離れている方にとっては、ここが最大の壁になります。
ただし、出題される公式は限られています。頻出の公式を覚えて、過去問で練習すれば、十分に対応可能です。
性質および消火:第4類の理解が鍵
性質および消火は、第4類危険物の性質と消火方法を問う科目です。出題数は10問で、6問以上の正解で合格となります。
この科目は、第4類の7つの品名(特殊引火物、第1石油類、アルコール類、第2石油類、第3石油類、第4石油類、動植物油類)それぞれの特徴を理解しているかが問われます。
引火点、発火点、比重、水溶性・非水溶性の違いなど、覚える項目は多いですが、表にまとめて整理すれば理解しやすくなります。実務で危険物を扱っている方は、イメージしやすい科目です。
合格に必要な勉強時間は?初学者は60〜80時間が目安
「どのくらい勉強すれば合格できるのか」は、多くの受験者が気になるポイントです。目安となる勉強時間をお伝えします。
理系・文系による勉強時間の違い
化学の基礎知識がある理系の方であれば、40〜60時間程度の勉強で合格可能です。物理化学の内容が理解しやすく、計算問題にも対応しやすいためです。
一方、文系の方や化学から長く離れている方は、60〜80時間程度が目安となります。物理化学の基礎から学び直す時間が必要になるためです。
ただし、これはあくまで目安。効率的な学習方法を実践すれば、文系の方でも50時間程度で合格している事例もあります。
実務経験の有無で変わる難易度
製造業やガソリンスタンドなど、実務で危険物を扱っている方は、学習時間を短縮できます。ガソリン、灯油、軽油といった物質の性質を体感的に理解しているため、性質消火の科目で有利です。
実務経験者であれば、30〜40時間程度の学習でも合格できるケースが多く見られます。
短期合格者の勉強時間の実例
1か月で合格した方の多くは、1日2〜3時間の学習を継続しています。トータルで60時間程度の勉強時間を確保した計算です。
2週間での短期合格を目指す場合は、1日4〜5時間の集中学習が必要となります。ただし、理解が浅いまま暗記だけで進めると、応用問題に対応できず不合格になるリスクもあります。
他の資格との難易度比較|乙4はどのくらい難しい?
危険物乙4の難易度を、他の人気資格と比較してみましょう。自分の経験と照らし合わせると、イメージしやすくなります。
日商簿記3級・FP3級との比較
日商簿記3級やFP(ファイナンシャルプランナー)3級と比べると、危険物乙4は化学の知識が求められる点でやや難しいと感じる方が多いようです。
日商簿記3級の合格率は30〜50%程度(平均40%前後)で、危険物乙4と同程度です。一方、FP3級の合格率は40〜80%程度(実施団体により異なる)で、危険物乙4より高めです。
宅建・電験三種との比較
宅地建物取引士(宅建)の合格率は15〜19%程度、電験三種(第三種電気主任技術者)は10〜13%程度です。これらの資格と比べると、危険物乙4は合格率30〜40%ですから、かなり取得しやすい部類に入ります。
宅建・電験三種は数か月〜半年以上の学習期間が必要ですが、危険物乙4は1〜3か月程度の学習で合格を狙えます。
同じ製造業系資格(QC3など)との比較
製造業でよく取得されるQC3の合格率は50〜60%程度で、危険物乙4より高めです。QC3は統計の基礎知識が中心で、化学の知識は不要なため、文系の方でも取り組みやすい特徴があります。
ただし、どちらも製造業で働くうえで役立つ資格ですので、両方取得しておくとキャリアアップに有利です。
難易度を上げる3つの要因と対策
危険物乙4が難しいと感じる理由は、主に3つに集約されます。それぞれの対策方法も合わせてお伝えします。
①専門用語の多さ|引火点・燃焼範囲などの理解
引火点、発火点、燃焼範囲、蒸気圧といった専門用語が多く登場します。これらの用語を正確に理解していないと、問題文の意味が分からず、正解できません。
対策としては、用語集を作成して、意味を自分の言葉で説明できるようにすることです。単に暗記するのではなく、「引火点とは、その物質が火をつけると燃え始める最低温度」といった形で理解しましょう。
②計算問題への苦手意識|公式の暗記と演習が必須
計算問題が出ると聞いただけで、苦手意識を持つ方は少なくありません。しかし、実際に出題される公式は限られています。
熱量計算(Q=mc⊿T)、モル計算など、頻出の公式を5〜6個覚えて、演習問題で繰り返し練習すれば対応できます。公式を丸暗記するのではなく、何を求める式なのかを理解することが大切です。
③試験範囲の広さ|効率的な学習計画が重要
法令・物理化学・性質および消火の3科目にわたり、覚える内容は膨大です。すべてを完璧に理解しようとすると、時間がいくらあっても足りません。
対策は、頻出分野に絞って学習することです。演習問題を繰り返し解いていると、出題される項目が見えてきます。指定数量、消火設備、引火点の範囲などは必ず押さえておきましょう。
難易度を下げる合格戦略|押さえるべきポイント
難易度が高いと感じる危険物乙4ですが、正しい戦略で学習すれば、合格率を大幅に上げられます。
問題演習を中心に学習する
最も効率的な学習方法は、問題を繰り返し解くことです。危険物乙4の試験は、似た問題が多く出題される傾向にあります。
各出版社から発行されている任意の合格対策テキストを一冊、一通り読んだら、すぐに問題演習に取り組みましょう。間違えた問題はテキストに戻って確認し、再度解き直す。このサイクルを繰り返すことで、確実に実力がつきます。
頻出分野に絞って効率化
すべての分野を同じ時間をかけて学習する必要はありません。法令なら指定数量と消火設備、物理化学なら燃焼の条件と熱量計算、性質および消火なら第1石油類と第2石油類の性質が頻出です。
これらの頻出分野を重点的に学習し、それ以外は問題を解きながらポイントを押さえる程度にとどめれば、学習時間を大幅に短縮できます。
苦手科目を早めに克服する
3科目すべてで基準点(法令9問、物理化学6問、性質および消火6問)をクリアしなければ合格できません。1科目でも基準点に届かなければ、他の科目で満点を取っても不合格です。
物理化学が苦手なら、早い段階で集中的に取り組みましょう。計算問題は慣れれば解けるようになります。最初から諦めず、基礎から丁寧に学習することが重要です。
外国人労働者にとっての難易度|日本語の壁をどう乗り越えるか
製造業や物流業で働く外国人労働者の方にとって、危険物乙4の取得は大きなキャリアアップにつながります。しかし、試験が日本語のみで実施されるため、言語の壁が最大の難関となります。
試験は日本語のみ|専門用語が最大の難関
危険物取扱者試験は、問題文も選択肢もすべて日本語です。日本語能力試験N3〜N2レベルの読解力が求められるうえ、「引火点」「自然発火」「禁水性物質」といった専門用語も理解しなければなりません。
日常会話はできても、専門用語の意味が分からず不合格になるケースが少なくありません。
母語での理解→日本語での受験という二段階学習
効果的な学習方法は、まず母語で概念を理解し、その後で日本語の専門用語と結びつける二段階アプローチです。
たとえば、ベトナム語で「引火点とは何か」を理解してから、日本語の「引火点」という単語を覚える。この方法なら、日本語で書かれた問題文を見ても、内容を正しく理解できます。
多言語対応教材による支援
オスケン株式会社では、ベトナム語・ネパール語・ミャンマー語・インドネシア語・ポルトガル語に対応した危険物乙4の学習教材を提供しています。
専門用語を母語でしっかり理解しながら、日本語での表現も同時に学べる仕組みを提供します。AIツールを活用し、分かりやすく解説していますので、日本語に不安がある方でも安心して学習を進められます。
まとめ:難易度は比較的高めだが、正しい対策で合格可能
危険物乙4の難易度について、合格率・勉強時間・他資格との比較を通じて解説しました。
合格率30〜40%という数字だけを見るとやや難しく感じますが、正しい学習方法を実践すれば、初学者でも十分に合格を狙えます。問題演習中心の学習、頻出分野への集中、苦手科目の早期克服が合格への近道です。
外国人労働者の方は、母語での理解を優先し、専門用語を着実に覚えていく二段階学習が効果的です。弊社の多言語教材も、ぜひご活用ください。
この記事が、あなたの危険物乙4合格への第一歩となれば幸いです。
